肝臓内科
肝疾患について
肝臓は沈黙の臓器と言われており、病気がかなり進行しないと自覚症状が現れません。このため健診や偶然行われた採血検査で肝機能異常を指摘された場合は原因を調べる必要があります。慢性的な肝疾患の原因としてウイルス性肝炎や脂肪性肝疾患があり、最近はお酒を飲まない方でも進行する肝炎(代謝機能障害関連脂肪性肝炎)が増加してきています。当院では患者さんの病状を詳しく伺った上で採血検査や腹部超音波検査を行い、肝疾患の鑑別を行っています。
C型肝炎
C型肝炎ウイルスに血液感染することにより生じる病気です。慢性肝炎~肝硬変と進行し、肝細胞癌が出現する方も少なくありません。以前は難治性疾患の代表でしたが、現在は非常に効果の高い内服薬が開発され、最短8週間でほぼ100%の根治が期待できます。国の助成制度を利用することにより、ひと月当たりの自己負担は1~2万円に抑えられています。C型肝炎と診断されても自覚症状がないため放置している方がいましたら、ぜひご相談下さい。
B型肝炎
B型肝炎ウイルスに感染することによって起きる病気です。C型肝炎と違い、急性肝炎で発症したり肝硬変を経ないで突然肝細胞癌が出るケースもあります。一度感染するとウイルスを完全に排除することは難しいため、現在はウイルスの活動を抑える内服治療がメインとなっています。当院ではB型肝炎に関しても積極的に治療を行っていますので、心当たりの方はお気軽に受診して下さい。
脂肪性肝疾患
過度の飲酒や食べ過ぎなどで肝臓に脂肪が蓄積することにより生じる病気です。ウイルス性の肝炎と同様に慢性肝炎、肝硬変と進行し肝細胞癌となることもあります。節酒や減量が治療の中心となりますが、高血圧症や糖尿病などの慢性疾患を合併している場合は薬物治療を行うこともあります。アルコールが原因のケースではお話しを聞きながらお酒との適切な付き合い方について指導を行っていきますが、心療内科や精神科の先生と連携して治療に当たらせていただくこともあります。
自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎
人間の体には免疫という細菌やウイルスから身を守るシステムがありますが、誤って自分の体を攻撃することがあり、自己免疫性疾患と総称しています。このうち肝臓に生じる疾患としては自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎の二つがあります。診断を確定するために肝生検(肝臓に針を刺して採取した細胞を顕微鏡で見る検査)が必要になることがありますが、当院では高次医療機関と連携して診療しています。病気の勢いを抑える内服治療が中心となります。
薬剤性肝障害
服用した薬は腸で吸収され、肝臓で代謝されます。この過程で肝障害を起こすことがありますが、場合によっては重篤な肝炎を生じることもあります。いつからどのような薬を内服しているか、どの時点で肝障害が生じたかといった情報が重要になりますので、お薬手帳や過去の採血結果をお持ちの方は持参していただけると診療の参考になります。またサプリメントや健康食品でも肝障害を起こすことがありますので、注意が必要です。
